墓じまいして海の散骨とは
後継者が居ないなどの理由で墓じまいした遺骨は、後継者が居なくても利用出来る樹木葬や合葬墓、散骨などの選択肢から選び、散骨に関しては海の散骨と山の散骨があります。
墓じまいして散骨の手続き
お墓に埋葬していない自宅に安置している遺骨の散骨には届け出や申請は不要です。
散骨は埋葬行為に該当しないので埋葬に関する書類提出の義務が無いからなのです。
しかし一旦お墓に埋葬された遺骨は埋葬行為になりますので、引越の必要が生じた場合には改葬と言って、他の埋葬設備に移すことしか出来ませんでした。
手続きとしては墓地のある役所に埋葬許可申請書の提出が必要であり、改葬の理由は「新墓地購入のため」或いは「墓地移転のため」などになります。
お墓に埋葬された遺骨を散骨にする場合には役所によっては手続き不要と言われることもありますし、「散骨のため」と書いて散骨業者の名称を入れるようなこともあります。
近年の傾向
近年では後継者の居ない人が増えていることに伴い、墓じまいや散骨の利用者が増えているのが現状です。
しかしながら散骨という葬送の在り方に対する国家の正式な認証が無い事や、法律や条例の取り決めが無いことから来るそれぞれの行政の考え方や対応の違いがあるのが事実ですから、決められた方法が存在しませんが、墓じまいも散骨も年々確実に増えていますので、将来的には何らかの法整備がされるものと思われます。
以前は海の散骨など太平洋で有名人がするものだと思われていて、一般人が行うと法律違反だなどと言われていたものでしたが、ここ20年ほどの間に散骨に対する世間の見方も随分変わり、葬送の選択肢としてお墓と並ぶ普通の選択肢になっています。
墓じまいして海の散骨の注意点
屋外のお墓の場合には遺骨を粉骨するのに乾燥が必要になります。
海の散骨の場合には粉末にした遺骨を散布と同時に
- 攪拌されて無くなってしまうこと
- お墓参りが出来なくなること
などのことを理解した上で行いましょう。
散骨はお墓と違ってお参りしないことが大きな特徴です。
せめて自分の生きている限りはお墓参りしたいような気持があるのなら樹木葬がおすすめです。