墓じまいとは、後継者のいない者がお墓を片付けることで、
近年は、墓じまいという言葉をテレビや新聞のニュースなどで、
よく聞くようになりました。
墓じまいというものは、石屋さんのする仕事ですが、手続きの煩雑さや
遺骨の受入先として納骨、散骨などを決める必要があり、最近は
散骨業者が石屋との仲介をしたり、石材店が全国的に組織したりして
多様化するニーズに対応しようとしています。
後継者のいない者にとっては、先祖から受け継いだお墓をそのままにしておくと、
いつかは必ず無縁仏になってしまいます。
自分の亡き後のことも心配しなければいけませんが、
それよりも、ご先祖様から受け継いだお墓は、
ご先祖様が子孫長久、家門繁栄を願って作られたお墓であり、
それを片付けるということは、ご先祖様の願いを踏みにじるようで、
とても心苦しいことなのです。
しかしながら、一番よくないことは、お墓をそのままにしておいて
ご先祖様を無縁仏にしてしまうことではないでしょうか。
お墓をそのままにしておくと、ご先祖様が無縁仏になるだけでなく、
お墓に草木が生い茂って周りの方に迷惑をかけたりするのです。
ご先祖様がせっかく作ってくれたお墓ですが、
マラソンで言うと最後のバトンを持ったランナーになってしまったことを詫びつつ、
お墓を綺麗に片付けて、ご先祖様に感謝の気持ちを持ち続けることなのです。
墓じまいについては、これまでに書いた記事がありますので、
こちらを参照してください。
墓じまいをする時には、お墓の中の遺骨をどうするかという問題を
予め決めておく必要があります。
日本の法律では、お墓に埋葬された遺骨は埋葬行為と見なされ、
お墓からお墓への引っ越しである「改葬」しか認められていません。
改葬は役所に改葬届を出す必要があります。
しかし散骨は埋葬行為ではありませんので、改葬にはならないということで、
役所に相談に行っても「前例がない」などの理由で
暗礁に乗り上げたりする方も多いのです。
東京都の散骨に関する留意事項の中で、お墓に関する記述はとても参考になりますが、
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Q.お墓から焼骨を取り出して散骨したいと考えていますが、可能ですか。
A.他のお墓や納骨堂などに遺骨を移す場合は、
区市町村による改葬許可が必要となりますが、散骨のために取り出す場合は、
区市町村により取扱いが異なりますので、
必要な手続などを区市町村に確認してください。
このように、東京都でさえも明確な判断がされていないのです。
私が知っている限りでは、例えば千葉市お船橋市では、
お墓から遺骨を取り出して散骨するのに改葬届は不要という返事を
頂いたそうですが、これはあくまでも担当の職員の判断によるものかもしれません。
こういう事例に関しては、私共が経験を多く積んでいますので、
どうにもならなくなってしまう前にご相談くださいませ。
やすらか庵無料相談 043-228-1480
散骨しない供養法-喉仏供養もあります。