散骨と遺骨の処分について

散骨とは遺骨を粉状に粉骨して自然の中に散布することですが、国で定められた法律もありませんし、明確な規定がありませんので、その方法については散骨を実施する個人や業者の判断に委ねられています。

遺骨を粉にして自然の中に撒くのが散骨であるのなら、不要になった遺骨を粉にして撒いて散骨だと言えばそれで通りますので、たとえ捨ててくることと同じであっても散骨で済まされるのです。

遺骨は形ある骨のままで自然の中に散布すれば違法であり、事件になりますが、粉骨して捨ててくれば散骨になるのです。

もちろん大多数の方が真面目な散骨と粉骨をされていますが、このようにして犯罪との区別が不明な散骨も存在する訳で、合法なのですが、本来の散骨は「葬送」であるかどうかで決まります。

葬送とは亡き人をあの世に送ることです。

今は火葬場で遺骨を捨ててこようとする動きがあります…散骨と処分-火葬場で遺骨不要は可能か?

釈迦の教えでは遺骨などにこだわってはいけないとされ、本来の仏教でしたら処分しても良いものですが、私達の遥か先祖から自然の中に魂が宿ると言う信仰を続けてきた観念が遺骨を大切にするのであって、位牌に魂が降りて来たりすることを思えば遺骨を粗末にすることはいけません。

私は高野山真言宗やすらか庵の僧侶としての立場から、皆様の大切なご先祖様が無縁仏にならないように活動努力しております。