粉骨したお遺骨はまるで砂のようです。
粉になったお遺骨を見せられても、それがお遺骨であると
分かる人はほとんどいないと思います。
沖縄あたりの白い砂の中に撒いても、分からなくなります。
私達の体は全て、自然から出来ていて、自然に還るようになっているのです。
人間の体は土葬すると、100年も経つと土になっていました。
昭和40年頃を境に土葬から火葬に切り替わった訳ですが、
土葬の頃は、人間の体が土という自然に還っていくことを
誰もが経験して知っていたのです。
土葬は、理想の自然葬でした。
無駄なエネルギーを使わずに自然の力だけで自然に還っていく、
究極の自然葬だと思います。
伝染病の拡がりを防ぐ目的や、衛生的な観点、
そして都市部での墓地が入社困難になってきたことで、
近代化の名目のもとに、土葬は廃止それたのです。
今では離党や山間部などで近くに斎場が無い場合にのみ、
土葬は認められていますが、一般の人が自由に選択できる
ものではありません。
土葬が無くなった現代では、
人間が死んで土になり、砂になるという忘れられた感覚を
取り戻せるのが粉骨なのです。