多死社会とは

斎場

多死社会とは生まれてくる人の数よりも死んでいく人の数の方がはるかに多い社会のことで、若い人よりも老人の数の方が多く、人口が減っていく傾向にあります。

我が国の人口

日本の人口は減少を続けていて、平成29年度人口統計によりますと、出生数は94万6060人に対して死亡者数は134万433人で、死亡数から出生数を差し引いた人口の自然減は39万4373人で、過去最大の減少幅となっています。

我が国では生まれている人の数よりも、亡くなっている人の数の方が多いのです。

毎年出生数は減少し続け、死亡者数は増え続けていますので、この傾向は確実に加速しているのです。

多死社会の問題点

この現象を多死社会と言いますが、多死社会になることにより、様々な問題点が出てきています。

例えば火葬場の不足です。

首都圏では慢性的な火葬場の不足のために亡くなってから火葬されるまでに1週間以上待たされるケースが続出し、火葬場や火葬炉の増設が困難なために、遺体を預かる冷蔵施設が増えています。

遺体の冷蔵設備の増加は根本的な対応ではありませんが、利用する側にとって時間もお金も余計にかかることなので、問題の本質が解決する訳ではありません。

私達はどこに出かけるにしても並ぶという事に慣れた民族ですが、多死社会到来により、火葬場でも並んで待たされることになりつつあるのです。

多死社会と散骨、墓じまい

多死社会になると後継者が居ない人が続出しますので、お墓を購入することが出来なくなり、既にお墓を持っている人は墓じまいをすることになります。

自分達の死後に遺骨をどうするかという問題も最後に残りますが、後継者不要という事での樹木葬合葬墓、散骨を利用することになります。