土葬が出来る所

土葬は自然葬

土葬は明治時代ぐらいまでは普通に行わわれていた埋葬法で、

亡くなった人を火葬することなく土の中に埋葬して、

土中の微生物やバクテリアの作用により長い時間をかけて

土に還っていくという、理想の自然葬でした。

墓じまいでも時々は土葬のお墓の墓じまいがあり、

約2メートル位の深さまで掘って遺骨を丁寧に収集いたします。

土葬が禁止された理由

明治以降に近代化が進み、都市部に人口が集中するようになると、

特に都市部近郊での墓地不足が深刻になり、

ここから火葬化の流れが広がっていきます。

土葬するには、相応の広い場所の確保が必要なのです。

また伝染病の拡散や地下水の汚染を防止する環境的な目的もあるようです。

まだ土葬は行われている

我が国では土葬はもう既に禁止されたと思われがちですが、

全部禁止された訳ではありません。

離島や山間部で火葬が出来ない所に限って続けられています、

というか、やむを得ない措置だと思います。

しかしながら宗教上の理由や思想的な理由により

土葬を望まれる方もおられます。

特にイスラム教徒は火葬が許されておらず、死後はなるべく早く体を清めて、

土葬するようコーランに書かれているので、

土葬できる場所が無いと大変に困ることになるのです。

山梨県甲州市塩山にある曹洞宗の文殊院では、先住職の代からの善意により、

墓地の一角をムスリム霊園として開放しています。

宗教の教義は変えられない

コーランには、現世を罪深く過ごした人間は地獄の炎で焼かれると書いてあるので、

火葬されるということは、地獄の炎で焼かれるのと同じことであり、

説いてい受け入れられることではありません。

宗教を信じる者にとって、教義を変えるということは

あり得ないことなのです。

本来であれば国や自治体が対応するべきところを、

宗教上の理由ということで放置されていることは心苦しいことです。

土葬の会

山梨には土葬の会があり、自然葬としての土葬の復活、

普及に尽力されています。

死んで土に還りたいという欲求は少なからず人の心の中にあると思います。

今の時代の葬送のあり方を見直すという観点からも

こういった選択肢があって然りだと思います。

人それぞれの思想や信仰などに対応すべく

散骨樹木葬、土葬、永代供養喉仏供養などの選択肢が必要です。