散骨がずいぶんと普及してきましたけれど、費用が気になりますよね。実際にはどれ位の費用がかかるのでしょうか。
とりあえず自分でするか、業者に頼むかは別として、散骨するのに最低限必要な費用から見てみます。
まずは粉骨費用
散骨とは、遺骨を粉状にして自然の中に散布することですから、散骨するのに、粉骨は絶対条件です、遺骨をそのままの姿で撒くことだけは、絶対にしないでください、次のイラストのような結果になってしまいます。
誰にも頼らずに自分でする
粉骨をだれにも頼らずに自分ですることは、もちろん可能です。
すり鉢の中に遺骨を入れ、すりこ木でつぶし続ければ、相当長い時間と労力はかかると思いますが、必ずいつかは出来上がります。
ただし、遺骨の中には遺骨以外の不純物が必ず入っていますので、取り除いてください。すり鉢を買わなければ0円、新調したとしても費用は2000円程度です。
粉骨装置レンタル-粉骨彩心-を借りる
粉骨彩心はやすらか庵が独自に開発した粉骨するための道具です、実際に多くの方がご利用になっています。朝日新聞にも載りました。
1週間のレンタル料金は17,800円です。不要になった骨壺を返却時の箱に入れれば、処分してもらえるので、これはとても助かると思います。
業者に頼む
散骨を業者に頼む場合には、その料金の中に粉骨が含まれていることが多く、粉骨も含めて依頼するということになります。
また、自分で散骨はするが、粉骨のみ業者に頼みたいという場合には、粉骨業者を利用する訳ですが、粉骨業者は最近増えており、宅配を利用したサービスもありますので、気軽に利用できますが、大切な遺骨を見ず知らずの所に送る訳ですから、慎重に選ぶ必要があります。出来れば立ち合いが出来る所が安心です。
費用としては、1体あたり2万円~3万円程度です。「〇〇円~」という記載の所では、最も小さい壷の大きさの料金が書いてあったりしますので、注意が必要です。
屋外のお墓の中に納骨してあった遺骨は水分を含んでいますので、乾燥しないと粉骨出来ませんので、乾燥料金が必要になります。
乾燥設備を備えている業者はほとんどありません。NPO法人やすらか庵では火葬炉を所有していますので、遺骨の乾燥だけでなく、土葬の遺骨の再火葬も出来ます。
お墓の中の遺骨は水浸しです…遺骨の乾燥、再火葬
海で散骨するなどで水溶性袋を購入する場合には2,000~3,000円必要です。
購入も出来ます…水溶性袋について
散骨費用
1.自分で散骨する場合
散骨費用は自分の家の庭や別荘地にする場合は0円で、粉骨まで自分ですればトータル0円です。
しかし家族や友人が集まって食事をしたりの費用は別にかかります。
船を持っている友人が船を出してくれるような場合には、大抵は善意でしてくれるので、お礼を出しても断られるでしょうが、3~5万円程度のお礼は準備しておくのが礼儀だと思います。
2.業者に頼む場合
散骨を業者に頼む場合には、ほとんどが海の散骨になります。
大きく分けて一緒に船に乗らない「委託(代行)」と乗船する「立ち合い」のコースがあり、「委託」は一緒に乗船しないので、全て業者任せになってしまうのですが、ほとんどの業者が数件の依頼を合同で散骨するパターンで、年に数回行っているようです。
委託の場合で3~5万円程度の費用がかかります。
「立ち合い」は一緒に乗船するので、ある程度安心ですが、使う船も様々で、エアコン付きの立派なクルーザータイプのものもあれば、屋根やトイレの無い漁船タイプのものもあります。
また、「立ち合い」にしても、完全に貸し切りの場合と、何家族かを一緒に乗せてそれぞれに散骨してもらう方法があります。
いずれにしても乗船出来る人数が決められていますので、少人数なら適していますが、大人数に対応できる船はなかなか無いものです。
都会に近いか、或いは使う船によって、完全に貸し切りかどうかなどの要素で費用が変わりますが、だいたい15万円~30万円程度です。
注意しなければいけないこととして、
- 粉骨費用が含まれているか
- 花などの準備はしてくれるのか
- 車椅子の方やお年寄り、乳幼児のフォローが出来るか
- 悪天候などで出航出来ない時の対応
などは予め確認しておく必要があります。
最後にとても大事なことですが、立ち合いするつもりがなくても、粉骨の立ち合いが出来るかも確認してください。
理由をつけて断るような所は信用できないかもしれません。
参考までにNPO法人やすらか庵が行っている散骨は
海の散骨 | ・東京湾委託散骨 …5万円
・東京湾即日散骨 …10万円 ・東京湾散骨 …小型船10万円 大型船24万円 ・東京湾観音沖散骨 …28万円 ・相模湾散骨 …35万円 |
森の散骨 | ・やすらかの森委託散骨 …5万円 |
散骨しない | ・お墓、散骨不要の喉仏供養 |